2025-04-23 19:31World eye

トランプ氏就任100日、不在目立つ妻メラニア氏

【ワシントンAFP=時事】米国のドナルド・トランプ氏が今月29日で2期目の大統領就任から100日を迎える。妻メラニア氏は、1期目も公の場に登場する機会は比較的少なかったが、2期目はさらに減っている。これまでに公の場に姿を見せたのはわずか数回で、首都ワシントンでの滞在日数も分かっていない。≪写真は、米ワシントンの連邦議会議事堂で行われた、ドナルド・トランプ氏の大統領就任式に出席する妻のメラニア氏≫
 他の家族もホワイトハウスから姿を消しているが、その多くは今なお世間の注目の的となっている。
 ■メラニア氏は何を?
 トランプ氏が、ほぼ毎週末を過ごしているフロリダ州からホワイトハウスに戻る際、ヘリコプターから一緒に降りてくるのはファーストレディーでも他の家族でもない。多くの場合は、実業家で大統領顧問を務めるイーロン・マスク氏と同氏の幼い息子だ。
 こうした状況から、トランプ氏とメラニア氏の不仲説も取り沙汰されているが、オハイオ大学の歴史学教授キャサリン・ジェリソン氏は「前例との違い」が顕著であるとし、「これほど公の場に姿を見せないファーストレディーは、1940年代半ばから1950年代初頭の(ハリー・トルーマン元大統領夫人の)ベス・トルーマン以来だ」と指摘した。
 では、一体メラニア氏は何をしているのか。
 メラニア氏は、米アマゾン・ドットコムと数千万ドル相当の契約を結んだとされ、ドキュメンタリーシリーズの制作が進められている。いずれ、この作品を通じて「お目見え」するのかもしれない。
 ジェリソン氏はメラニア氏について、1期目でファーストレディーとして批判されることにうんざりし、「自分が主導権を握り、自身の公のイメージをコントロールする」決意を固めているようだとの見方を示した。
 メラニア氏は21日、久しぶりにホワイトハウスに現れ、南庭で行われた復活祭(イースター)のイベントにトランプ氏と共に出席した。
 ■年長の子どもたち
 トランプ氏と最初の妻との間に生まれた3人きょうだいのうち、長女イヴァンカ氏と夫のジャレッド・クシュナー氏は、1期目ではホワイトハウスで要職に就いていたが、2期目は違う。
 イヴァンカ氏は子どもたちと過ごす時間を増やしたいとの考えを明らかにしており、クシュナー氏は、サウジアラビアなどの中東の富裕国の支援を受けた個人投資ファンドを運用している。
 一方、長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏と次男エリック氏は、トランプ家の事業を引き続き運営している。その一つには、物議を醸している暗号資産(仮想通貨)関連の事業もある。
 2人はまた、イヴァンカ氏とは異なり、SNSでも頻繁にトランプ氏の「米国を再び偉大に(MAGA)」政策をアピールしている。
 トランプ・ジュニア氏は、ポッドキャスト「Triggered」を週2回のペースで配信しており、先日はマルコ・ルビオ国務長官を特別ゲストに招いた。
 エリック氏の妻ララ氏は、昨年の大統領選で共和党全国委員会の共同委員長を務め、現在は司会に起用されたFOXニュースで週末の番組にたびたびトランプ政権の関係者をゲストとして出演させている。
 ジェリソン教授は、トランプ家は「ファーストファミリーとしての役割を最大限に活用して私的利益を得ている」とし、かつては「タブーとされていた行為」だと指摘した。
 トランプ氏と2人目の妻との間に生まれたティファニー氏は現在妊娠中で、公の場には姿を見せていない。しかし、ティファニー氏の義父でレバノン出身の実業家、マサド・ブーロス氏を、トランプ氏はアフリカ・中東問題の顧問に任命している。
 ■Z世代のバロンさん
 メラニア氏との唯一の子どもで、Z世代として注目される三男のバロンさんは現在19歳。身長は1期目より大幅に伸びて2.1メートルになった。現在は、ニューヨーク大学のビジネススクールに在籍している。
 トランプ氏の2期目の大統領就任式に短時間ながら出席し、MAGA支持者の心をつかんだが、それ以降、公の場から姿を消している。
 トランプ陣営は、ポッドキャストや動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」などの新しいメディアに関するバロンさんのアドバイスが、若年層の男性有権者の得票に役立ったと評価している。【翻訳編集AFPBBNews】

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