2025-03-27 18:14

大型連休にフィリピン、ベトナム歴訪=石破首相検討、対中にらみ

 石破茂首相は4月下旬からの大型連休に、フィリピン、ベトナム両国を訪問する方向で検討に入った。南シナ海で覇権主義的行動を繰り返す中国を念頭に、両国と安全保障や経済分野で連携を強化するのが狙いだ。日本政府関係者が27日、明らかにした。
 フィリピン、ベトナム両国は南シナ海で中国と領有権問題を抱える。日本はこれまで、シーレーン(海上交通路)の要衝に位置するフィリピンに対し、大型巡視船の供与や、無償で防衛装備品を提供する枠組み「政府安全保障能力強化支援(OSA)」で協力。日米比3カ国の連携も進め、日比関係は「準同盟」と位置付けられた。 
 ベトナムとも防衛交流の拡大や装備品移転を推進してきた。首相の訪問によって、安保協力をさらに強化する。
 経済面では、首相はフィリピン、ベトナム両国に、政府開発援助(ODA)を通じたインフラ整備や医療、人材育成支援を継続する方針を伝える見通しだ。
 首相は1月にマレーシア、インドネシアを訪れた。大型連休に合わせた歴訪によって、日本として東南アジア諸国連合(ASEAN)を重視する姿勢を内外に強調したい考えだ。
[時事通信社]

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