イスラエルは「ガザ一部併合を画策」=攻撃背景に拡張主義―パレスチナ前首相インタビュー
パレスチナ自治政府のシュタイエ前首相は時事通信のインタビューに応じ、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を繰り返すイスラエルは「(自国の安全確保を目的とした)緩衝地帯の設置などを名目にパレスチナ人の土地を奪い、ガザの一部を併合しようとしているのではないか」と指摘し、ネタニヤフ政権の圧倒的な軍事力を背景とした「拡張主義」を糾弾した。また、イスラエルに強い影響力を持つ米国などが攻撃の即時停止を働き掛けるよう訴えた。
シュタイエ氏は今月18日、ヨルダン川西岸ラマラで取材に応じた。イスラエル軍はこの直前、停戦が維持されていたガザで新たな大規模軍事作戦を開始しており、シュタイエ氏は「著しい停戦合意違反だ」と非難した。
シュタイエ氏は作戦の目的について、ネタニヤフ首相の汚職事件からイスラエル国民の目をそらす一方、連立政権維持のために対ガザ強硬派の極右政党の歓心を買う狙いもあったと分析。イスラエルは「ガザの住民を追放して再建を許さず、生活を不可能にする」ことであえてガザに火種を残し、事実上の領土拡張を画策するだろうと論陣を張った。
2023年10月に始まったイスラエル軍のガザ攻撃は、イスラム組織ハマスによるイスラエル領内への奇襲が直接の引き金だった。シュタイエ氏はこれを念頭に、国際社会は「ハマスがガザを統治し続けるなら、復興を支援しないと言っている」と指摘。自治政府がハマスを傘下に置き、戦後のガザ統治を担うべきだという認識を示した。
また、シュタイエ氏はトランプ米大統領によるガザ復興構想に異を唱え、将来の統治を自治政府に託す方針を示したアラブ連盟に対する「謝意」を表明。具体的な統治の方策について、自治政府が同連盟と意見交換を進めていることを明らかにした。(ラマラ=ヨルダン川西岸=時事)
[時事通信社]
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