脅威阻止へ「抑止力強化」=石破首相、防大卒業式で訓示
石破茂首相は22日、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で訓示し、中国や北朝鮮など周辺国の活発な軍事動向に触れ、「武力侵攻といった脅威がわが国に及ぶことがないよう抑止力を強化しなければならない」と決意を示した。「防衛力の最大の基盤は人だ」とも指摘し、自衛官の処遇改善の重要性を訴えた。
首相は「武力侵攻が起きた時、当たり前の日常が失われることは、ウクライナを見れば明らかだ」と述べ、防衛力の抜本的強化が不可欠との認識を表明。自衛隊の装備拡充だけでは実現できないとした上で、自衛官について「一人ひとりの存在が防衛力の中核で、一人ひとりの努力が抑止力強化に直結する」と強調した。
自衛官が誇りと名誉を持ち、働きがいを実感しながら職務に専念できるよう「先頭に立って処遇改善に取り組んでいく」と誓った。
今年度の本科の卒業生は留学生を除き363人で、このうち女性は56人。自衛官への任官を辞退した学生は昨年度より5人多い40人だった。
[時事通信社]
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