中国で肥満深刻化=政府が「体重管理」号令
【北京時事】中国で肥満の増加が深刻化し、政府が国民の「体重管理」へ号令をかける事態になっている。当局の調べによると、「肥満」とその前段階の「過体重」の割合は18歳以上の半数超。2030年には約7割になるとの試算が出ている。
「3カ年の『体重管理年』行動を継続し、健康的なライフスタイルを普及させていく」。国家衛生健康委員会の雷海潮主任は9日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)期間中の記者会見でそう強調。「体重の異常」が国民の健康を危険にさらしていると警鐘を鳴らした。共産党機関紙・人民日報のニュースサイト「人民網」は、体重管理は個人の問題を超えた「国家的重大事」だとする論評を掲載した。
中国では、肥満度を示す体格指数(BMI)24以上を過体重、28以上を肥満に分類している。生活習慣病など肥満に関連する医療費は5年後の段階で4180億元(約8兆6000億円)に上り、医療費全体の2割に達するとされる。
当局は具体策として、学校や企業、ホテルなどに体重計の設置を推奨。若年層の肥満も進んでいることから、学校に体育の授業を毎日実施するよう指示している。
肥満増の背景には、食習慣の悪化が指摘される。中国のファストフード市場はコロナ禍を経て伸長し、今年の市場規模は17年の約2倍に膨らむ見通しだ。
中国政府が旗振り役の「体重管理年」は少なくとも来年まで続く。長引く経済不振による国民の購買力低下が栄養の偏りを招いているとの見方もあり、習近平政権が急ぐ内需拡大や低所得層の収入増も事態改善への鍵になりそうだ。
[時事通信社]
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