カーニー新首相、14日就任=元中銀総裁、対米交渉に決意―カナダ
【ニューヨーク時事】カナダ与党・自由党の新党首に選ばれたマーク・カーニー元カナダ銀行(中央銀行)総裁(59)が14日、首相に就任する。カナダ総督府が12日に発表した。ジャスティン・トルドー首相は正式に辞任し、カーニー新政権が発足する。
カーニー氏は、カナダだけでなく英国の中銀に当たるイングランド銀行総裁も務めた「金融界の風雲児」。非議員で政治経験はない。首相としては異色の経歴で、トランプ米大統領が関税を武器に揺さぶりを強める中、手腕が問われる。
「トランプ氏と話し合う用意がある」。カーニー氏は12日、東部オンタリオ州の製鉄所を視察した際、報道陣に対米交渉への決意を語った。トランプ政権は同日、米国が輸入する鉄鋼とアルミニウムに25%の追加関税を課す措置を発動。カナダ経済に大きな打撃が見込まれるため、同国政府は報復措置を講じると発表した。
9日開票された自由党党首選で、カーニー氏は得票率85.9%で圧勝。インフレへの不満の高まりなどでトルドー政権の人気が低迷する中、政治の「素人」ながら、リーマン・ショックや英国の欧州連合(EU)離脱に伴う難局を中銀総裁として乗り切ったカーニー氏に、党員の期待が集まった。
カナダは今年の先進7カ国(G7)議長国。ロシアの侵攻が続くウクライナ情勢などを巡り米欧関係がぎくしゃくする中、カーニー氏はG7の結束維持にも努めることになる。
カナダでは10月までに総選挙が行われる。トランプ氏からの圧力を背景に、同氏に政治姿勢が近いとみられている最大野党・保守党の支持率が下がり始めた一方、自由党は復調気味。この勢いに乗って、カーニー氏が早期の解散総選挙に踏み切るとの観測も広がっている。
[時事通信社]
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