2025-03-12 20:21スポーツ

理想求め、2大関撃破=若元春、最大の武器で―大相撲春場所

大の里(右)を攻める若元春=12日、エディオンアリーナ大阪
大の里(右)を攻める若元春=12日、エディオンアリーナ大阪

 最大の武器を生かした。若元春は左おっつけ、右喉輪で大の里を起こす。攻め返されたが、脇が甘い相手に得意の左差し。一気に出て土俵下まで吹っ飛ばしても、「体の動きで(白星を)拾っただけ」。相変わらず自己評価は厳しい。
 先場所は6勝に終わり、自己最高位の東関脇から西前頭筆頭に番付を下げて臨む場所。初日の琴桜に続いて2大関を撃破し、存在感を示している。「今場所は動けている。自分のプランを形にしたい」と好調さを実感。1場所での三役復帰も期待させる相撲が続く。
 内容をより重視するのには理由がある。「関脇だった時は周りからもう一個上(の番付)を期待され、応えるためにいろいろ考えたりもした」。欲を出すと、体が動かなくなることを学んだ。だから今は、理想を追い求めることで結果がついてくると信じている。
 福島県出身。11日には東日本大震災から14年となり、「少しでも勇気を届けたい」と決意を新たにした。関脇へ戻り、さらにその先へ―。「全てが大事な一番。勝っても負けても、その日の相撲を全うする」。ふるさとへの思いを胸に、ひたむきに前進する。 
[時事通信社]

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