双方が納得できる停戦重要=「トランプ外交」に注文―ロシア・ウクライナ仲介のトルコ前外相
【イスタンブール時事】ロシアによるウクライナ侵攻後、停戦実現に向けて仲介に当たったトルコのチャブシオール前外相が、時事通信のインタビューに応じた。現状について「(3年前より)厳しさを増しているが、ロシアとウクライナ双方が納得し、受け入れ可能な停戦でなければならない」と指摘。米ロ交渉を優先する形で戦闘終結を促すトランプ米大統領の手法には「外交に重要なアメとムチを駆使したいのだろうが、バランスを失わないことが必要だ」と注文を付けた。
トルコは侵攻後初となるロシア・ウクライナ外相会談の調停などに奔走。両国間の捕虜交換や黒海経由のウクライナ産穀物輸出の合意も実現させた。チャブシオール氏はインタビューで「戦争がこれほど長引くとは思わなかった」と述べた上で、「穀物合意で信頼が築けると考えていた」と振り返った。ロシアは後に合意から一方的に離脱した。
当時のトルコの外交では「仲介の役割に徹し、中立かつ客観的で原則に基づいた努力」を重視したと説明。「戦争当事者はそれぞれ要求や期待が異なっている。(ロシアが併合したウクライナ南部の)クリミア半島や東部ドンバス地方など主権に関わる問題では、2国間で交渉して決断するのが望ましいと考えた」と強調した。
チャブシオール氏は、トランプ氏について「現実的であり、戦争を終わらせようとする彼の取り組みに関しては支持している」と評価した。ただ、停戦交渉がウクライナや欧州の頭越しで進むことには否定的で、「今後はトルコや他の国々の協力が必要になるだろう」と指摘。「他国による押し付けで一時的な停戦は可能でも、恒久的な和平はウィンウィンな状況でのみ達成できる」と語った。
[時事通信社]
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