父親の医師に懲役10年求刑=検察側「関与なければ不可能」―ホテル切断遺体・札幌地裁

札幌市の繁華街ススキノのホテルで2023年、会社員の男性=当時(62)=が殺害され、頭部を切断された事件で、殺人ほう助などの罪に問われた医師の田村修被告(61)の裁判員裁判の公判が18日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)であり、検察側は懲役10年を求刑した。
弁護側も最終弁論し、公判は結審。判決は3月12日に言い渡される。
田村被告は殺人罪などで起訴された田村瑠奈被告(31)の父親。論告で検察側は「田村被告は事前に殺害計画を知っていた」とし、事件の2週間前には家族3人で話し合いをし、遺体の切断に使われたのこぎりも購入していたと主張した。不可欠かつ重要な役割を果たしており、「田村被告の関与がなければ、瑠奈被告の犯行は実現不可能だった」と述べた。
弁護側は最終弁論で「田村被告が事前に計画を知っていたとする証拠は全くなく、何も知らなかったことは明らかだ」と反論。事件の残虐性が注目される点に対し、「倫理的な観点でなく、法律上で判断すればいずれの犯罪も成立しない」と訴えた。
田村被告は最終意見陳述で、声を震わせながら遺族に謝罪した上で、「娘が起こしたことを通報せず、生活を続けようとし、親としての責任を感じている。悔やんでも悔やみ切れない」と語った。
起訴状によると、田村被告は瑠奈被告が男性を殺害することを知りながら、事件前にのこぎりやキャリーケースを購入して提供。23年7月、現場のホテルと札幌市内の自宅間を車で運転して瑠奈被告を送迎し、自宅に切断された男性の頭部を隠すことを容認した上、瑠奈被告が頭部を損壊する様子をビデオ撮影するなどし、犯行を手助けしたとされる。
[時事通信社]
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