成長継続も消費減速=GDP速報値

2024年10~12月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、3四半期連続でプラス成長となった。だが、食料品を中心とした物価高を背景に、内需の柱の個人消費は前期比0.1%増と微増にとどまり、7~9月期の0.7%増から減速した。歴史的な高水準の賃上げが続くものの、家計の節約志向は根強く、回復基調にある景気の先行きは楽観できない。
個人消費の伸びが鈍ったのは、昨年6月に始まった定額減税の政策効果が薄れたことに加え、コメや野菜の値上がりが家計を直撃したためだ。前期は、認証不正問題で落ち込んだ自動車販売の反動増や、南海トラフ地震臨時情報による備蓄需要が消費を支えたが、こうした要因が剥落した。
一方、成長を支えたのは設備投資と外需。政府が経済安全保障の観点から支援を強化している半導体製造装置向けや、デジタル分野の投資がそれぞれ旺盛だった。外需は、輸出の増加よりも円安や物価高が招いた輸入の減少によって押し上げられた形で、個人消費の弱さを浮き彫りにした。
物価変動の影響を反映した名目GDPは通年で初めて600兆円を突破したが、物価の上昇で数字が膨らんだだけにすぎず、実質ベースで見た経済の実態とは異なる。内閣府幹部は「賃金の伸びに消費が追い付いていないことが一因」と分析。世界経済の先行きにはトランプ米大統領の関税政策などの不安要因が影を落としており、景気拡大のカギを握る個人消費が一段と下押しされる可能性もある。
[時事通信社]
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