ガラスの「黄金時代」=石破首相訪米
石破茂首相とトランプ米大統領の初会談は終始友好的な雰囲気で終わった。日本政府は予測不能なトランプ氏の言動に神経をとがらせていただけに、拍子抜けの感は否めない。一方でトランプ氏は対日貿易赤字の解消に言及することも忘れなかった。対米外交のスタートは事なきを得た首相だが、先行きにはもろさもにじむ。
両首脳が発表した共同声明には、日本政府が希望した内容がちりばめられた。安全保障分野では、米国による防衛義務を定めた日米安保条約第5条が沖縄県・尖閣諸島に適用されると明記。中国を名指しして東・南シナ海での威圧的、挑発的な活動を非難する文言も盛り込まれた。対中国で日本との連携を重視したとみられる。
首相の所期の目的だったトップ同士の信頼構築も一定の成果を得たようだ。トランプ氏の口から頻繁に安倍晋三元首相の名前が出てきたことに象徴されるように、安倍氏がトランプ氏に刻んだイメージに助けられた側面もあるだろう。
一方、トランプ氏は対日貿易赤字解消へ関税措置の適用も辞さない構えを示した。首相は対米投資の拡大や米国産液化天然ガス(LNG)の輸入拡大で理解を得たい考えだが、対日貿易赤字の解消に進展が見られなければ、日米間の火種となりかねない。
両首脳は共同声明で「日米関係の新たな黄金時代を追求する」とうたった。ディール(取引)を好み「米国第一」を掲げるトランプ氏と首相が渡り合うには、日本の立場を丁寧に説明し、粘り強く対応する姿勢が求められる。
[時事通信社]
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