スペイン連盟前会長のキス「いかなる環境でも」不適切 エルモソが証言
【サンフェルナンドデエナーレス(スペイン)AFP=時事】スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス前会長(47)が同国女子代表のMFヘニフェル・エルモソ(34)に無理やりキスをし、性的暴行などの罪に問われている事件の裁判が3日に始まった。証言を行ったエルモソは、キスを強要する行為は「いかなる社会的または職場環境でも起こってはならない」と述べた。≪写真は、スペインサッカー連盟〈RFEF〉のルイス・ルビアレス前会長≫
スペインがイングランドを下して優勝した2023年女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会の表彰式で、ルビアレス氏はエルモソの頭を両手で押さえて唇に無理やりキスをし、世界中から激しい怒りを引き起こした。
検察はルビアレス氏に対し、キスを強要した性的暴行の罪で1年、事件を軽くするためにエルモソに圧力をかけた脅迫の罪で18月、合計禁錮2年半を求刑している。
ルビアレス氏は、問題のキスについて「喜ぶ友人同士がする軽いキス」で無害なものだったと主張し、強制したことを否定している。
一方、女子代表チームで歴代最多得点記録を誇るエルモソは、「女性として侮辱されたと感じた。人生で最も幸せな日の一つを汚された瞬間だった」と主張。大会後に帰国してから殺害予告や耐え難いメディアの圧力に直面し、その恐怖で家族とともにスペインを離れたと語った。現在はメキシコでプレーしている。
裁判は19日まで続き、ルビアレス氏は12日に証言台に立つ予定となっている。
この事件では、女子代表のホルヘ・ビルダ前監督に加え、RFEFの元関係者であるルーベン・リベラ氏とアルベルト・ルケ氏も、エルモソに圧力をかけたとして訴追されており、検察がそれぞれ禁錮18月を求刑している。
ルビアレス氏は、事件に関する調査が開始された2日後に連盟トップを辞任した。【翻訳編集AFPBBNews】
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