ガザ停戦継続は「米国次第」=戦後統治にハマス必要―パレスチナ主流派幹部インタビュー
【ラマラ(ヨルダン川西岸)時事】パレスチナ自治政府のアッバス議長が率いるパレスチナ主流派組織ファタハの古参幹部アッバス・ザキ氏が21日、時事通信のインタビューに応じ、パレスチナ自治区ガザの停戦が持続するかどうかは「トランプ米政権次第だ」という認識を示した。また、今後のガザ統治について、イスラム組織ハマスも関与する必要があると明言した。
イスラエルとハマスの停戦は19日に発効したが、ガザに連れ去られた人質全員の解放やイスラエル軍のガザ完全撤退などの懸案は積み残されたままだ。ザキ氏は、停戦に至るまでのイスラエル軍のガザ攻撃で「パレスチナ人は平和を尊重しないイスラエルの真の姿を思い知った」と強調。ネタニヤフ政権が停戦継続に向けて取り組むか懐疑的な見方を示した。
今回の停戦はトランプ米大統領が就任前からハマスとイスラエル双方に圧力をかけたことが合意に至った要因の一つだ。ザキ氏は引き続きトランプ氏が圧力をかけることを期待する一方、親イスラエルの立場を取ることから「驚かされることも予想される」と警戒した。
戦後統治に関し、イスラエルや米国はハマスの排除を前提とした体制構築を求めている。しかし、ザキ氏はこれを拒否し、自治政府の議長選と評議会(議会)選を通じて選ばれる新体制が統治に当たるべきだと強調。ガザに統治基盤がない自治政府はハマスの力を借りる必要があると訴えた。
ハマスは2007年にガザを武力制圧し、自治政府を主導するファタハの勢力をガザから一掃した経緯がある。ザキ氏はそれでも、約1200人を殺害し、約250人をガザに拉致した23年10月のハマスによるイスラエル奇襲を、イスラエル建国以来虐げられてきたパレスチナ人の「叫びだ」として擁護。ハマスは人質を現在も拘束しているが、「イスラエルの占領下でパレスチナ人も人質のようなものだ」と訴えた。
[時事通信社]
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