24年の粗鋼生産、8400万トン=コロナ禍以来4年ぶり低水準―鉄連

日本鉄鋼連盟(鉄連)が23日発表した2024年の粗鋼生産量は、前年比3.4%減の8400万トンとなり、新型コロナウイルス禍で経済活動全体が落ち込んだ20年(8318万トン)以来4年ぶりの低水準だった。マイナスは3年連続。コロナ禍を除くと、1969年(8216万トン)以来の低さとなる。
昨年は、認証不正問題で自動車生産の回復が遅れた。中国から安値の鋼材が大量に海外市場に出回ったことも響き、内需、外需ともに低迷した。
鋼種別では、自動車など製造業向けが中心の特殊鋼が3.9%減の1870万トン。主に建設向けの普通鋼は3.3%減の6530万トンで、いずれも3年連続のマイナスだった。
粗鋼生産量は07年にピークとなる1億2020万トンを記録。しかしその後は少子高齢化による内需の低迷を背景に19年以降1億トンを割り込んでいる。鉄鋼大手はJFEスチールが23年9月に東日本製鉄所京浜地区(川崎市)の高炉を休止。日本製鉄も東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)の高炉1基を3月に休止する計画だ。
鉄連では「国内の粗鋼は今後、年間9000万トンにも届かない状況が続くのではないか」とみている。
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