ガザの建物、7割損壊=病院や学校、何度も標的に
イスラエル軍が約1年3カ月にわたり続けてきた空爆や地上作戦で、パレスチナ自治区ガザは壊滅的な被害を受けた。国連衛星センターが昨年12月に公表した報告書によると、損壊した建物は全体の69%に当たる17万812棟に上る。
軍は、国際社会から非難の声が上がる中でも、大勢の避難者や患者が身を寄せる医療機関や学校を何度も標的としてきた。「テロリストが潜んでいた」などと正当化している。
世界保健機関(WHO)は昨年12月下旬、「ガザ北部で稼働していた最後の主要病院が空爆を受けた」と発表。重症患者らが移送を余儀なくされ、「生存に重大なリスクが及んでいる」と指摘した。赤十字国際委員会(ICRC)も声明で「病院の内外で繰り返される敵対行為により、ガザ北部の医療環境は抹消されている」と批判した。
生活基盤が破壊される一方で、ガザへの支援物資の輸送は依然厳しい状況だ。国連人道問題調整事務所(OCHA)が8日に公表した報告書によれば、昨年10月から12月、イスラエル当局の許可がほとんど下りず、ガザ北部で国連の支援活動を実施できなかったという。イスラエル軍による支援団体の車両への攻撃も後を絶たない。
こうした中で住居や衣類が確保できず、低体温症で死亡する乳児が相次ぐなど人道状況は悪化の一途をたどる。国際移住機関(IOM)は今月に入り、声明で「冬の雨や寒さが、ガザで避難生活を送る人々に壊滅的な影響を与えている」と述べ、支援活動が可能となるよう改めて訴えた。
[時事通信社]
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