目指すは「常に上」=18歳野田、スーパーフォーミュラ初参戦
「常に上を目指している。全てにおいて満足したシーズンはない」。最高時速が300キロを超える自動車レースの国内最高峰、全日本スーパーフォーミュラ(SF)選手権に日本人女性として初参戦した野田樹潤(18)=ドライバー名Juju=が大きな注目を集めたシーズンを終え、今月上旬に時事通信のオンライン取材に応じた。
「当初立てた目標は一つ一つのレースで成長していくこと」。一発の速さが求められる予選では車のセットアップなどで苦労し、決勝でも最下位争いから抜け出せなかったが、リタイアが相次ぎ、完走15台だった11月の第8戦(三重・鈴鹿サーキット)では自己最高の12位。終盤戦で成長の跡を見せた。
昨季まで欧州でのレースが多く、国内での走行経験は不足していた。最も苦戦したレースに挙げたのはシリーズ史上、最年少デビューとなった開幕戦の鈴鹿だった。「周回遅れにならないように」と言う願いはかない、優勝者に約1分遅れの17位。適応能力を見せた。
今季のSFは9戦全てで完走。主催者選定の人気ナンバーワンドライバーにも選ばれ、「想像以上、こんなに応援してもらって本当にうれしい」と笑みを浮かべた。
レースでは、周回遅れになる際の対応などで批判されることもあった。元F1ドライバーの父、英樹さんからは最終戦後、「周りの雑音に惑わされず、当初立てた目標をしっかりこなした」と褒められた。一方で、「課題はあるので、成長していかないといけない」とアドバイスももらった。
同じカテゴリーなら、男性も女性も関係なく、実力が全ての世界。大学1年生の野田は、「世界で戦えるドライバーに、という思いがブレることはない」と信念を追い続ける。
[時事通信社]
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