粉ミルク代、家計の負担大=値上げ影響、薄めて使用も―NPO「行政が取り組んで」
粉ミルク代が家計の大きな負担になっている。一人親世帯などを支援するNPO法人「キッズドア」(東京都中央区)のアンケートでは、2歳未満の子がいる世帯の約3割が粉ミルク代への支援を求めた。物価高に伴う値上がりを受けて粉ミルクを薄めて使う家庭もあり、担当者は「行政が責任を持って取り組んでほしい」と訴える。
キッズドアは5~6月、支援家庭150世帯にアンケートを実施。その結果、55世帯が粉ミルク代への支援を求めていた。
アンケートの自由記入欄には、経済的に苦しいため乳児に粉ミルクを与える回数を減らしたり、与える際も薄めたりしたとの記述が10件以上あった。「1日1食になり、母乳が出なくなった。粉ミルク代は生後3カ月で1カ月1万円を超え、これからが不安」と切実な声もあった。
キッズドアが支援する親子の2人世帯では、1カ月の食費は約7割が3万円未満といい、担当者は「粉ミルク代は子どもの成長に伴い月数万円になることもあり負担が大きい」と指摘。粉ミルクは摂取回数を減らすと成長に良くないほか、規定の濃度で飲ませないと乳児の腎臓に負担がかかる。担当者は「乳児の体への影響は一生残る恐れがある」と話す。
浜銀総合研究所(横浜市)によると、粉ミルクの価格は物価高の影響で、2022年後半から23年前半にかけて急上昇。20年の価格を「100」とした指数でみると、今年10月には122.1に上がった。同月の全国消費者物価指数(109.5)より高く、同研究所の遠藤裕基上席主任研究員は「必需品は高くてもやめられない。子育て家庭の負担は大きい」と話している。
[時事通信社]
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