坂本、逆転の可能性十分=フリーは高い完成度―フィギュアGPファイナル

【グルノーブル(フランス)時事】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ成績上位6人(組)で争うファイナルが5日、フランスのグルノーブルで開幕し、女子のショートプログラム(SP)で連覇が懸かる坂本花織(シスメックス)は63.98点で4位と出遅れた。首位とは6.06点差だが、7日のフリーで逆転できる可能性は十分にありそうだ。
SPを終えた坂本はショックを隠し切れなかった。ジャンプで転倒があり、ステップ、スピンでレベルの取りこぼしも。滑りのスピード感もなかった。「慎重にいき過ぎた」。本来の演技からは程遠かった。
開幕前日の公式練習。坂本は「ショートになると、嫌な気持ちになることがある」と明かしていた。その理由は「ショートの方がきつい」。演技時間はフリーの方が長いが、SPではジャンプとジャンプの合間が短いほか、多くの要素が詰め込まれており、フリーに比べて息つく間もないという。
ただ、「SPを嫌と思うのは、フリーが良くなってきたから」と前向きに捉える。優勝した10月のスケートカナダでは、フリーに限ればジャンプの転倒が相次いで2位。だが、2週間後のNHK杯ではSPもフリーもトップで優勝を飾った。シーズン序盤に比べてフリーの完成度は確実に上がっている。
坂本には3月の世界選手権でSP4位から逆転優勝を果たした経験もある。SPから2日後のフリーに向け、「2回夜が来るので、何とか切り替えていけると思う」と気持ちを奮い立たせた。
[時事通信社]
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