マイナカード紛失でも「特急発行」=2日開始、1週間に短縮
通常は申請から1~2カ月程度かかるマイナンバーカードの交付手続きを1週間以内に短縮する「特急発行・交付制度」が2日から始まる。従来の健康保険証から「マイナ保険証」へ本格移行するのに合わせたもので、カードを紛失した人も速やかに受け取り、保険証として利用できるようになる。交付手続きを迅速化し、カードの利便性を向上させる狙いだ。
利用できるのはほかに、満1歳未満の乳児や国外からの転入者ら。1日1万枚まで対応できる。申請者は自治体窓口で本人確認などの手続きを行い、郵送や窓口で新しいカードを受け取る。一方で、カードの有効期限(期間は最長10年)が切れる3カ月前から可能な通常の更新手続きや、期限切れに伴う交付の場合は、特急発行の対象外となる。紛失に伴う発行では、特急発行を利用すると通常の手続きより1000円高い2000円(内蔵ICチップに搭載される「電子証明書」なしは1800円)がかかる。
従来の保険証は、2日から新規発行が停止された後も、最長1年間は使い続けられる。マイナ保険証の利用者がカードを紛失した場合、交付されるまで従来の保険証で保険診療を受けられる。また、カード本体のほか、保険資格確認に使う電子証明書(有効期間は5年)の期限がそれぞれ切れた後に更新しないケースでも、「資格確認書」が自動的に交付されるため、受診できる。
カードは2016年に発行が始まったため、26年から当初取得された分が更新時期を迎える。総務省などは、有効期限の2~3カ月前から保有者に通知書を送るといった取り組みを通じ、切れ目なく使い続けられるように呼び掛ける方針だ。
[時事通信社]
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