野田立民代表、所信表明は今回も「スカスカ」=国民民主は政策実現要求
石破茂首相が29日に行った所信表明演説に対し、立憲民主党の野田佳彦代表は「スカスカだ」と酷評した。与党と政策協議を進める国民民主党の玉木雄一郎代表は「野党の協力なくしては政権が成り立たない」と強調し、同党が掲げる政策の実現を求めた。
野田氏は、首相が就任直後の10月に行った前回の演説を「まれに見るスカスカだ」と批判しており、今回も「印象に残る言葉がない」と切り捨てた。「あまりにも(内容が)薄味だったので、どこにどう攻めていこうかも悩むぐらいだ」と皮肉った。国会内で記者団の質問に答えた。
玉木氏は「103万円の壁」見直しを明言したことを評価しつつも、「能動的サイバー防御」導入などで具体的な言及がないことを問題視。「足りないところを政策の提案や提言も通じて埋めていく」と語った。
日本維新の会の馬場伸幸代表は首相の発言が変節していると指摘し、「政治家の言葉は非常に重い。一回言ったことはやるということを徹底してもらいたい」と注文を付けた。
共産党の田村智子委員長は石破政権が国民民主と協議を進めていることを念頭に「きょうの演説ではごく一部の野党の意見は聞いて、取り入れたことは分かった」と当てこすった。れいわ新選組の山本太郎代表は「ゴミみたいな内容だ」と指摘した。
一方、自民党の森山裕幹事長は「野党の意見をしっかり聞くことは大事だ」と述べ、丁寧な国会運営に取り組む考えを示した。公明党の斉藤鉄夫代表も「野党にも責任を持って議論に加わってもらいたい」と語った。
[時事通信社]
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