トランプ氏、激戦7州全勝=投票総数で自己最多更新―全土で共和シフト・米大統領選
【ワシントン時事】米大統領選は9日、開票作業が続いていた西部アリゾナ州で共和党のトランプ前大統領(78)が勝利を確実にし、各州の結果が出そろった。トランプ氏は激戦7州を制覇。米メディアによると推定開票率93%現在、トランプ氏の得票総数は約7460万。2016年、20年大統領選を上回る自己最多を更新し、快勝した。
獲得選挙人数はトランプ氏が312人、民主党のハリス副大統領が226人。激戦7州のうち、前回勝利した南部ノースカロライナ以外の6州をトランプ氏がひっくり返した。ハリス氏の得票総数は約7090万と、20年にバイデン大統領が獲得した約8100万から大きく減らした。
経済が最大の争点となった今回の選挙で、トランプ氏はヒスパニック系や黒人などの人種的少数派(マイノリティー)や、若者、非大卒など幅広い属性の有権者層で支持を拡大。米全土で「共和党シフト」が鮮明となった。
一方、ハリス氏は民主党が強い都市部で勢いが鈍かったほか、同党の支持基盤であるマイノリティーの票を失った。深刻な結果に、党内では「バイデン氏がもっと早く撤退していれば別の候補にチャンスがあった」(ペロシ元下院議長)などと責任の押し付け合いが始まっている。
今後の焦点は開票が続く連邦下院選(定数435)だ。9日現在、共和党が213議席、民主党が205議席を確保。共和党は既に上院で多数派を確実にしており、下院も取れば大統領と上下両院を同党が掌握する「トリプルレッド」が実現する。トランプ氏は予算編成や法整備の面で抵抗勢力がなくなり、意のままに政権運営ができるようになる。
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