日韓デジタル協定に意欲=「目に見える成果目指す」―韓国産業相
【ソウル時事】韓国の安徳根産業通商資源相が26日までに時事通信のインタビューに応じた。半導体産業で日韓の「協力の余地は非常に大きい」と述べ、国内集積地への日本企業の進出に期待を表明。デジタル貿易やエネルギー、サプライチェーン(供給網)といった両国の結び付きを強化できる協定の締結など、「目に見える成果を出したい」と意欲を示した。日本メディアとのインタビューは就任後初めて。
安氏はまた、武藤容治経済産業相と早期に初会談を行いたいとの意向を明らかにした。デジタル貿易協定は国境を越えた電子商取引の発展に向けた協力やルールを定めるもので、韓国はシンガポールなどと結んでいる。
尹錫悦政権は、ソウル近郊の龍仁に関連企業や工場を集めた産業団地「半導体クラスター」の整備を進めており、半導体大手のサムスン電子やSKハイニックスが投資する。安氏は「世界最大規模の計画であり、素材・部品・製造装置に強みを持つ日本企業の協力が非常に重要だ」と強調。「日本にとっても大きな生産拠点となる。日本企業が進出すれば多くの利点がある」と訴えた。
安氏は「(尹政権発足後)両国関係が回復し、日本の対韓投資は史上最高まで拡大している」と明らかにし、「とても望ましい」と評価。韓国の産業発展では「日本との技術や重要素材、部品などでの協力が非常に大きな役割を果たしてきた」と振り返った。
日韓国交正常化60周年の節目を迎える来年は、日本で大阪・関西万博が、韓国南東部・慶州市でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれる。安氏は「両国関係が一段と成長できる契機にしたい」と意気込みを語った。
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