対ロシア合意は終戦への「一歩」=ウクライナ大統領、交渉に含み
ウクライナのゼレンスキー大統領は23日までに、同国を侵攻し続けるロシアとの間で相互にエネルギーインフラを攻撃しない合意を結べば、戦争終結に向けた「大きな一歩」になるという認識を示した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、電子版)のインタビューで語った。
この問題を巡って双方が秘密交渉を計画していたことは、米紙ワシントン・ポストが8月に報じていた。カタールが仲介国とされるが、ウクライナが同月6日にロシア西部クルスク州への越境作戦を開始したことで、プーチン政権が態度を硬化させたとされる。
ゼレンスキー氏はロシアとの直接交渉を拒否し、秘密交渉の準備も否定してきたが、立場を一変させた格好だ。
ロシアのショイグ安全保障会議書記(前国防相)は8月の報道直後、内容を大筋で認める異例のコメントを国営テレビを通じて発表。「トルコが提案した」「プーチン大統領は決断したが、ウクライナが合意しないと言いだしたので驚いた」と述べていた。
ゼレンスキー氏は、6月にスイスで主導した第1回「平和サミット」と同様、年内開催を目指す第2回でもエネルギーインフラの安全を議論したい考えとみられる。FTに対し、ロシアが交渉に応じるかは11月の米大統領選の結果次第という見方も示した。
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