第一章、最高の締めくくり=18歳小田が頂点―車いすテニス〔パラリンピック〕
幼い頃からの夢をかなえた。車いすテニス男子シングルスで、18歳の小田が勢いそのままに金メダルを手にした。自身が言う「夢物語」の第一章と位置付けた初のパラリンピックを、最高の形で締めくくった。
今大会のようなクレーコートでは、健常者のテニスの場合は球足が遅くなりラリーが長くなる傾向にあるが、車いすテニスでは真逆。ハードコートに比べるとチェアワークに制限がかかるため、一撃で強いショットを打てる選手が優位に立つ。パワーが持ち味の小田にとっては、うってつけの会場。決勝に至るまでの4試合は、速い展開で攻撃を仕掛けて圧倒し、全てストレート勝ちを収めてきた。
9歳で左脚に骨肉腫を発症し、車いす生活になった。当時の自分が車いすテニスの映像を見て憧れを抱いたように、子どもたちのヒーローになることが小田の目標だ。競技の魅力をより広く知ってもらうため、魅了するプレーも心掛けてきた。
最大のライバルであるヒューエットとの決勝を「『マッチ(試合)』ではなく『ショー』」と表現。赤土のコートを舞台に存分に力を発揮し、主役を演じ切った。 (時事)
[時事通信社]
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