前田、腕振って光明=取り戻した「良い感覚」―米大リーグ
【ニューヨーク時事】米大リーグ9年目、タイガースの前田健太投手は前半戦を、「良いところは少なかった。数字的にはすごく悪かった」と振り返った。16試合の先発登板では2勝5敗、防御率は7点台。ウイルス性疾患による離脱や、開始早々に体調不良で降板した試合もあった。それでも、中継ぎに配置転換となって最初の登板で一筋の光が差した。
14日のドジャース戦、0―3の四回からマウンドへ。「もう一回やり直すという気持ち」で気迫のこもった投球を見せ、3回3分の2を無失点。その後チームは逆転サヨナラ勝ちを収め、ヒンチ監督は「健太がいなければ勝利はなかった」。
3季ぶりとなった大谷との対戦では、変化球を遊撃強襲の安打とされたが、「闘争心や力が今まで以上に出た。すごく楽しかった」という。許した走者は大谷のみ。降板時にはスタンドから拍手が湧き起こった。
ボールの振幅を重視するあまり、腕の振りが緩くなっていたと反省し、ドジャース戦では変化球も腕を強く振ることを意識。約151キロを計測した直球にも威力があった。「今年は三振が少ない」と気にしていたが、この日は打者11人に対し、5奪三振。「良い感覚は少しずつ見つかりつつある」と手応えを得た。
日米で164勝を積み上げてきた36歳。「シーズンはまだまだ続く。また先発でいいピッチングができるように、このまま続けていきたい」。ローテーション復帰を目指しながら、まずは救援で全力を尽くす。
[時事通信社]
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