2024-06-04 07:06スポーツ

際立つ「新庄采配」=起用に応える選手たち―プロ野球・日本ハム

プロ野球・ロッテ―日本ハム。7回、細川の犠飛で同点の生還を果たした日本ハムの代走・五十幡(手前)を祝福する日本ハムの新庄監督(右)=5月17日、千葉・ZOZOマリンスタジアム
プロ野球・ロッテ―日本ハム。7回、細川の犠飛で同点の生還を果たした日本ハムの代走・五十幡(手前)を祝福する日本ハムの新庄監督(右)=5月17日、千葉・ZOZOマリンスタジアム

 昨季まで2年連続最下位の日本ハムが、開幕から好調を維持している。3日時点で28勝20敗2分けの3位。就任3年目、不退転の覚悟で臨む新庄監督の采配がさえている。
 特に際立つのが野手の起用。5月21日のオリックス戦で、監督は主に代走で使っているベテランの中島を1番、同日に昇格した水谷を5番で先発させた。
 相手の先発は低めに変化球を集めるエスピノーザだった。開幕から安定していた好投手に対し、「(中島と水谷の)バットの軌道とかが合いそうな感じを受けた」。これが見事に当たる。3点を追う三回に中島、水谷がそれぞれ適時打を放つなど3得点。この試合、2人とも2安打1打点と活躍した。
 試合後に監督は「俺の力じゃない」と繰り返しつつ、水谷については「2軍でも左翼線へ泳ぎながらもよく打っていた。そのイメージがものすごく強かった」。三回の水谷の二塁打はまさにその当たりだった。
 打順は4番マルティネスを固定し、他は相性などを考慮して試合ごとに入れ替えて組む。「監督が、合う選手をちゃんと合うポジションに入れている」と八木コーチ。集めたデータを参照し、その日の相手投手に強い選手の打順を固めて並べ、連打を期待する。突出した成績を残している選手が多くない中、打線全体で投手を攻略する展開が増えてきた。
 こうした起用に応えられるほど、選手たちが成長したことも大きいだろう。監督は「去年までは僕を信じてプレーしてもらった。今年は選手を信じたい」。地力がついてきたチームに手応えを感じている。 
[時事通信社]

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