実り多いテスト大会=AS日本、五輪の注意点も把握
【パリ時事】水泳のアーティスティックスイミング(AS)のパリ五輪テスト大会を兼ねたワールドカップが5日まで、パリ郊外サンドニに新設された本番会場で行われた。日本はチームのフリールーティン(FR)で優勝、課題とされるアクロバティックルーティン(AR)で2位。実りの多い大会となった。
会場は木材を使った天井が特徴で、一部がガラス張りのため自然光が入る構造。主将の吉田萌(ザ・クラブピア88)は「全体的にとても明るくて、水の中も見やすい。すてきなプール」と好印象。サブプールとの行き来もしやすいようで、チーム最年少16歳の比嘉もえ(井村ク)は「階段がないので、そこはいい感じ」と話した。
一方で、実際に泳いだことで注意点も分かった。時間帯によっては太陽光の影響で、水中がまぶしくなることがあった。中島貴子ヘッドコーチは「ちょうど(FRを行ったのと)同じ時間に五輪の試合がある。日差しを経験できたのはよかった」と振り返った。
ASの新ルールでは実施する技や順番をあらかじめ申告し、その通りに演技しなければ大幅な減点につながる。一つのミスが命取りになるだけに、事前に状況を把握できたことには意味がある。
本番でのメダル争いに向け全体的に難易度を上げる必要はあるが、五輪会場にいいイメージを持てた。中島ヘッドコーチは「(選手は)自信になったと思う」と手応えも口にした。
[時事通信社]
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