2023-12-23 15:18経済

動きだすライドシェア=自治体、地域独自の導入模索も

 一般ドライバーが自家用車を使って有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」について、政府は来春からの一部解禁を決めた。一方、自治体の間でも地域の実情に応じ、独自に導入を模索する動きが出ている。国と同様、タクシー不足が深刻な都市部や観光地、過疎地が念頭にあるが、安全の確保に懸念もあり、どれほど浸透するかは未知数だ。
 政府方針では、タクシー会社が運行管理することを条件に、地域や時間帯を限定した上で、一般ドライバーによる送迎を来年4月から認める。今後、全面解禁に向けた法整備も議論し、同年6月に結論を出す予定だ。
 これに先立ち、神奈川県では今年10月から「神奈川版ライドシェア」を検討。「タクシー会社と共存する仕組み」(黒岩祐治知事)を掲げ、タクシーだけで需要に対応できない時間帯に、一般ドライバーを活用する構想をまとめた。来年度には、夜間の交通手段が不足する同県三浦市で実証し、本格導入に向けて課題を探る。
 大阪府・市は今月、2025年大阪・関西万博の開催を見据え、府内全域を対象としたライドシェアの制度案を独自にまとめた。供給力を高めるため、タクシー会社以外の事業者の新規参入も認めるのが特徴。吉村洋文知事は政府方針について「まだまだ不十分。もっと踏み込まなければ」と指摘し、さらなる規制緩和を求めている。
 一方、全国で最も人口が少ない鳥取県では、中山間地で高齢者らの移動手段をいかに確保するかが大きな課題となっているが、新規事業者によるライドシェア参入には慎重な立場だ。
 平井伸治知事は「別のいろんな人たちが参入すると、タクシー業界が撤退してしまう選択肢になり、かえって地域の交通基盤を失うことになる」と主張。同県ではバス・タクシー運転手の確保に努めるとともに、タクシー事業者と住民との協力による有償運送に取り組む方針だ。 
[時事通信社]

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