2023-12-07 16:22国際

ガザに軍用道路整備=ハマス包囲、逃走阻止が目的か―イスラエル

 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ北部を横断する道路を整備したとみられることが、人工衛星画像の分析で分かった。ガザ北部での地上作戦が本格化した10月末~11月初めに建設が始まったと推定される。イスラム組織ハマスを包囲し、南部へ逃げるルートを封じる狙いがあったと専門家はみている。
 時事通信は、戦闘が始まった10月7日以降に欧州の人工衛星「センチネル2」が撮影したガザ北部の画像を分析した。
 11月1日撮影の画像を見ると、以前は存在しなかった道路がガザ東側の対イスラエル境界から北西に向かって伸び始めているのが分かる。その後、道路は蛇行しながら徐々に建設が進み、同月後半には地中海側までつながった。全長約8キロ、道幅は最大で30メートルほどとみられる。
 防衛省のシンクタンク、防衛研究所の西野正巳主任研究官は、イスラエル軍の軍用車両などの円滑な移動のために広い道路が整備されたと分析。10月末からの地上戦では、今回の道路が造られたガザ北部の東側境界に加えて北側境界からもイスラエル軍部隊が展開し、ハマス拠点を包囲しようとしたとの見方を示した。
 その上で「見晴らしのいい道路があれば、安易に横切ることはできない」と指摘。「ハマスが北部から南部に逃走するルートを封じるため、東側から入った部隊が海岸線まで展開する必要があったのではないか」と語った。
 さらに、イスラエル人による入植が続くヨルダン川西岸で、自爆テロ対策としてイスラエル側が建造した分離壁によって、パレスチナ人の日常生活に支障を来していることにも言及。「作戦終了後も道路が維持されると、使われ方次第ではガザ住民の南北間の移動の妨げとなり、同様の結果を生む可能性がある」と懸念を示した。 
[時事通信社]

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