ビッグモーター再建、課題山積=伊藤忠支援、創業家の動向焦点

経営再建を目指す中古車販売大手ビッグモーター(BM、東京)に対し、伊藤忠商事を中心とする3社連合が支援の検討に乗りだした。保険金請求や車検整備を巡る不正行為で失った信頼の回復は容易ではない。7月に辞任した兼重宏行前社長ら創業家の影響を排除できるかなど、課題は山積している。支援決定までの道筋は見通せない。
BMでは、兼重前社長時代に過度な成果主義が採用され、幹部社員の降格人事が頻発した。一部社員が不祥事に手を染めた背景には、こうしたプレッシャーがあった。3社連合は創業家が関与しない形での支援を目指すが、創業家は資産管理会社を通じてBM株式を今も保有。和泉伸二現社長は7月の記者会見で創業家株式の扱いについて明言を避けており、調整が難航する可能性がある。
顧客離れも難題だ。保険金請求額を水増しするため、ゴルフボールを靴下に入れて振り回し、車両にぶつけて故意に傷つけていた行為は社会的な反発を招いた。BM関係者によると、問題発覚後に「ホームページなどを通じて多くの批判が寄せられた」という。傷ついた企業イメージを修復できるか、伊藤忠の手腕も試される。
企業価値は損なわれ始めている。BMに対し、国土交通省は10月、一部整備工場の民間車検場としての指定を取り消した。金融庁も今月30日に保険代理店登録を取り消す方針を固めている。業務の範囲は狭まっており、企業価値の算定は難航しそうだ。伊藤忠による支援の検討は「一歩前進だが、まだ何も決まっておらず、再建への道のりは長い」(銀行関係者)との見方が多い。
[時事通信社]
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