中国、経済見据え対日安定=処理水・台湾は譲らず
【北京時事】中国の習近平国家主席は岸田文雄首相との会談で、「戦略的互恵関係」の推進を再確認した。東京電力福島第1原発の処理水放出や台湾問題で対立が続く中、経済交流の強化を見据え、対日関係を安定させる狙いがあるもようだ。
「再会できてうれしく思う」。習氏は岸田氏との会談冒頭、こう語り掛けた。習氏は今年で平和友好条約締結から45年となることに触れ、日中関係が「重要な時期にある」と指摘。国際情勢が激しく変化する中、「平和共存や互恵協力、共同発展が両国民の根本的利益に合致する正しい方向だ」と強調した。
昨年11月の首脳会談で「建設的かつ安定的な関係の構築」を確認して以降、日中関係は邦人拘束や台湾問題、処理水放出で大きく悪化した。中国各地で進んでいた日本からの投資案件は下火となり、「水産離れ」は中国の漁業関係者にも打撃を与えた。不動産不況などで経済が停滞する中、対日関係を改善して外交を安定化させ、景気回復へ投資を呼び込みたい考えとみられる。
ただ、対立する分野で従来の主張は譲らない構えだ。習氏は今回の首脳会談で処理水を「核汚染水」と呼び非難したほか、台湾や歴史問題で「日本側は信義を守り、中日関係の基礎が損なわれないようにしなければならない」とくぎを刺した。
日中関係筋は「中国側も関係改善の意欲はゼロではない。いかなる状況でもあらゆるレベルの意思疎通が大事だ」と説明。近く開催予定の日中韓外相会談などの機会を捉え、関係改善を進めていく考えを示した。
[時事通信社]
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