大谷の「WAR」、断然トップ=MVP選考で重視される指標―米大リーグ

近年、米大リーグ最優秀選手(MVP)の選考で重視されているのが「WAR」という指標だ。チームへの貢献度を総合的に評価できるとされ、メディアやファンに浸透している。大リーグ評論家の福島良一さんは「理想的な指標」と捉える。大谷の今季のWARは大リーグ全体でも断然トップの数字だった。
WARは「Wins Above Replacement」の略で、控えレベルの選手と比べ、どれだけチームの勝利に貢献したかを示す。打撃、走塁、守備、投球などのデータを複雑な計算式で数値化し、数字が大きいほど優秀とされる。投手と打者の比較も可能なのが特徴だ。
計算に用いるデータによって数種類あるが、野球サイト「ベースボール・レファレンス」の「bWAR」では今季の大谷は10.0。8.3で全体2位だったムーキー・ベッツ(ドジャース)に大差をつけた。打者としてだけでもア・リーグトップとの評価もあり、MVP選出は妥当と考える根拠にもなっている。
MVP選考などに特に影響を与えるようになったのはこの十数年ほど。最近はWARのランキング上位の選手のMVP受賞が増えた印象で、「bWAR」で1位だった2021年の大谷、22年のアーロン・ジャッジ(ヤンキース)もMVPに選ばれた。
半世紀にわたって大リーグを見続けている福島さんは近年のMVP選考について、「昔は打点王イコールMVP、といったところがあったが、随分変わったなという思いが強い」。ただ、シーズンの大事な場面での働きやインパクトを残した活躍を見逃す心配もあるとして、「これだけに頼り過ぎると、必ずしも正しい選考とは言えない」とも指摘した。
[時事通信社]
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