2023-10-13 14:40国際

ガザ侵攻、米に試練=アラブ反発を懸念―イスラエルに国際法順守要求

 【ワシントン時事】バイデン米政権は、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザへのイスラエル軍の地上侵攻を見守る構えだ。ただ、ガザ住民の犠牲者が増えれば、強硬姿勢のイスラエルを支持する米国に対する非難の声が高まるのは必至。アラブ諸国の反発によって、バイデン政権が目指してきた「中東和平」は遠のく恐れがある。
 「米国が存在する限り、われわれはいつもあなた方の味方だ」。ブリンケン米国務長官は12日、イスラエルを訪れ、ネタニヤフ首相との記者発表でこう強調した。発表を終えると首相と肩を抱き合い、イスラエルとの連帯を印象付けた。
 バイデン米大統領は当初から、ハマスの攻撃を「悪の所業だ」と強い言葉で非難。「イスラエルは悪意ある攻撃に対抗する権利と責務がある」とも強調し、ガザ侵攻を容認する態度を取ってきた。
 また、イランやレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラによる軍事介入などで、紛争が拡大することを防ぐため、米空母をイスラエル沖の東地中海に展開。13日にはオースティン国防長官をイスラエルに派遣し、ネタニヤフ氏らと軍事支援を協議。イスラエルとの連携を深めている。
 一方で、イスラエルが民間人の殺傷など過剰な対応をしないように神経をとがらせている。ブリンケン氏は、イスラエル軍の「完全封鎖」で人道危機が懸念されるガザの住民向け支援についてネタニヤフ氏と意見交換した。米国は人道上の配慮に加え、国際法の順守もイスラエルに求めており、ハマスの弱体化に向けてあらゆる手段を取ろうとしているイスラエルと温度差がある。
 米側が懸念するのは、パレスチナ人の犠牲者が増えることに伴う、反イスラエル感情の高まりやアラブ諸国の反発だ。イスラエル軍のガザ空爆や完全封鎖による影響でガザでは既に民間人の犠牲者が多く出ており、国際社会の介入を求める声もある。
 ブリンケン氏は13日からアラブ諸国の指導者らとの会談を開始。ヨルダンでパレスチナ自治政府のアッバス議長と協議し、ハマスとの関係が深いカタールや、ガザに接するエジプトなども訪れる。各国指導者に事態沈静化へ協力を呼び掛けるとみられる。 
[時事通信社]

最新動画

最新ニュース

写真特集