2023-10-12 15:21社会

解散可否、立証にハードル=厳しい要件、決定まで時間も―旧統一教会解散請求

解散命令請求後の流れ
解散命令請求後の流れ

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令請求について、東京地裁が今後、非公開で双方から意見を聴く審問を開くなどして審理するが、専門家は「解散命令の要件は厳しい」として立証のハードルの高さを指摘する。教団側は全面的に争う方針で、決定までに時間を要するとの見方も出ている。
 オウム真理教の場合は、東京地検などの請求から地裁決定まで4カ月だった。文部科学省が初めて解散命令を請求した明覚寺は、幹部らの有罪判決が確定していたとはいえ、約2年を要した。
 ベテラン裁判官の一人は、教団幹部が刑事罰を受けたことがない旧統一教会について「難しい判断になるのではないか」とし、審理の長期化を予測する。仮に解散命令が出たとしても上訴が可能で、確定にはさらに時間がかかる見通しだ。
 教団側は徹底抗戦の構えだ。オウム真理教のケースで、東京高裁が解散命令の要件について「代表役員らが法人の名の下に築いた人的・物的組織などを利用し、刑法などの定める禁止規範、命令規範に違反する行為」などと示し、明覚寺に解散を命じた和歌山地裁も踏襲した例を引き合いに、不法行為を定めた民法は禁止規範に当たらず、該当しないと反論する。
 宗教法人審議会会長を務めた経験がある大石眞・京都大名誉教授(憲法・宗教法)は「論理的には民法の不法行為も解散事由に入り得るが、何が該当するか争ってみないと分からない」と指摘する。「実質的な強制力がない調査で証拠を集めるところにもともとの難しさがある」とし、「解散命令は人で言うと死刑判決に相当するため要件は厳しく、かなり説得力をもった証明が必要。行政側は組織性、悪質性、継続性の三つの要件を設定しているが、裁判官は法文に照らして判断することになる」と話している。 

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