14座制覇へあと一つ=写真家の石川直樹さん

フィルムカメラを手に、8000メートル峰を登頂してきた写真家の石川直樹さん(46)=東京都出身=の挑戦が、佳境を迎えている。世界で標高8000メートルを超えるヒマラヤ山脈の14座のうち、既に13座の頂上を極めた。残るはあと一つだ。
石川さんは9月中旬、残り2座を登るため中国チベット自治区に向けて出国。現地からの情報によると今月2日に13座目のチョーオユー(8201メートル)に登頂した。この後、最後のシシャパンマ(8027メートル)に挑み、今月中に14座制覇を目指す。
全ての登頂達成者は世界でも数少ない中、石川さんはフィルムカメラを携えて挑戦している。「麓から頂上まで撮影していく写真家は他にいなかったので、じゃあ自分がやろうと思った」。山の美しさが際立つ写真ばかりではなく、山の麓に暮らす人々の暮らしや文化にも着目して撮影してきた。
高校生のときからインドやネパールを旅し、20歳で米アラスカ州の北米大陸最高峰デナリ(6190メートル)に登った。「山登りも旅」と未知の世界に魅力を感じ、当時世界最年少の23歳で世界最高峰エベレスト(8848メートル)を登頂。直後は疲労困憊(こんぱい)に見舞われ、「もう全部使い果たしてゼロになって、生まれ変わるように感じた」と振り返った。
8000メートル峰でしか味わえない新鮮な感覚に刺激を受け、それから何度もヒマラヤ山脈に通うようになった。普段は人が立ち入らない山の「デスゾーン」でも撮影。「1枚でも多くの写真を残しておくのが一番のモチベーション」と語る。
写真家としての使命感と好奇心を胸に、挑戦に向けて歩を進める。 (時事)
[時事通信社]
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