2023-09-23 17:52

窪田死刑囚、誤嚥性肺炎で死亡=88年資産家夫婦殺害―法務省

 法務省は23日、北海道北見市で1988年に資産家夫婦が殺害され、殺人罪で死刑が確定した元保険外交員、窪田勇次死刑囚(78)が同日、札幌刑務所で誤嚥(ごえん)性肺炎による呼吸不全で死亡したと発表した。刑事施設に収容されている確定死刑囚は106人となった。
 同省によると、窪田死刑囚は7月、外部の医療機関に入院。札幌拘置所から医療体制が整った札幌刑務所に移り、誤嚥性肺炎や糖尿病などと診断された。その後は回復に向かっていたが、23日朝に急変し、午前7時26分に死亡が確認された。 
 確定判決などによると、窪田死刑囚は88年10月、顧客だった矢田勝治さん=当時(61)=と妻和枝さん=同(56)=を刺殺した。自殺を装い逃走したが、殺人罪の公訴時効が10カ月後に迫った2002年12月に横浜市内で見つかり逮捕された。
 一審釧路地裁北見支部は04年、架空名義による保険契約や保険料の横領など不正の発覚を恐れたことが動機と認定し、「身勝手で自己中心的。貴重な生命をもって罪を償わせるほかない」として死刑を言い渡した。窪田死刑囚側は控訴したが、二審も判決を支持し、09年に最高裁で上告が棄却され、確定した。
[時事通信社]

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