2023-09-11 15:00World eye

ローマ時代の剣とやり、砂漠の洞窟で発見 イスラエル

【エルサレムAFP=時事】イスラエルの考古学チームは6日、ユダヤ砂漠の洞窟内で発見された約1900年前のローマ時代の剣4本とやり1本を公開した。≪写真はユダヤ砂漠の洞窟で発見された約1900年前のローマ時代の剣≫
 2世紀にユダヤ人がローマ帝国に対して起こした「バル・コクバの乱」の際に使用されたものと考えられる。
 イスラエル考古学庁のエイタン・クレイン氏は会見で「イスラエルでかつてない大発見」と紹介。「ユダヤの反乱軍がローマ軍から戦利品として奪ったか、あるいは戦場で回収し、将来の戦闘で使用するために洞窟に隠したと推測される」と述べた。
 これらの武器は6月に、洞窟内の鍾乳石の壁に深く食い込んだ状態で発見された。剣は木と革でできたさやで守られていた。
 クレイン氏は略奪を恐れて正確な発見場所については言及しなかったが、イスラエル領内のエンゲディ自然保護区の近隣地域だと述べた。
 ローマ帝国研究の専門家で、テルアビブ大学のガイ・スティーベル教授は、鉄でできた剣の刃、さや、柄の保存状態が非常に良いと語った。「ユダヤ砂漠の乾燥した気候がこうした発見を可能にしている」
 ユダヤ砂漠は、イスラエル南部からパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のイスラエル占領地にまたがっている。
 考古学はイスラエルとパレスチナ間で非常に政治的なテーマとなっている。過去いくつかの考古学的発見は、それぞれの領土権の主張を正当化するために利用されてきた。【翻訳編集AFPBBNews】

最新動画

最新ニュース

写真特集