2023-08-22 21:29経済

中国・香港、日本産食品の禁輸拡大へ=海洋放出を批判

中国・香港による日本産の禁輸措置
中国・香港による日本産の禁輸措置

 【北京、香港時事】日本政府が東京電力福島第1原発から生じる処理水を24日にも海洋放出する方針を決めたことを受け、中国と香港の両政府は22日、日本の対応を厳しく批判した。日本産水産物などに対する輸入規制を拡大する方針で、香港政府は24日から福島や東京など10都県からの水産物の輸入を禁止する。
 「汚染リスクを世界に拡散するもので、強く反対する」。中国外務省の汪文斌副報道局長は22日の記者会見で日本を批判した。処理水について「核汚染水だ」と改めて主張し、「海洋の環境や食品の安全を守るために必要な措置を取る」と表明。同省は同日、垂秀夫駐中国大使を呼び、日本政府の決定に抗議した。
 日中関係を巡っては今月、中国から日本への団体旅行が解禁されたことを受け、人的交流拡大への期待感が高まっていた。来月にはインドネシアで日中首相会談も調整されているが、水を差す可能性もある。
 中国の影響下にある香港政府トップの李家超行政長官も自身のSNSに「食品安全と公衆衛生は政府の最重要事項だ」と投稿。日本の水産物に対する輸入規制を拡大するよう関連部署に指示を出したと明らかにした。中国メディアによると、マカオ政府も10都県からの水産物や野菜、果物などの輸入を禁止するという。 
 中国や香港は原発事故を理由に福島県産などの輸入を規制してきた。こうした中、7月には中国税関総署が日本産食品に関し「厳格に100%検査する」と表明。それ以降、中国で日本産の通関が遅れるケースが続出している。
 同総署によると、7月の日本からの魚介類輸入額は前月比約35%減の3238万ドル(約47億円)に落ち込んだ。香港でも日本産の通関が滞っており、日本産を避ける動きが起きている。
 2022年の日本の農林水産物・食品輸出額のうち、首位は中国の2783億円、2位は香港の2086億円。中国と香港を合わせると、輸出先として占める比率は4割近くに上る。

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