2023-06-05 19:48政治

ジャニーズ問題、法整備見えず=与野党そろわぬ足並み

 ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による性加害問題を踏まえた子どもの性被害防止策を巡り、与野党の足並みがそろわない。立憲民主党は児童虐待防止法の改正を呼び掛けるが、自民、公明両党は慎重姿勢を崩していない。21日に会期末を迎える今国会中の法整備は見通せない。
 性被害を訴える元所属タレントの橋田康氏ら3人は5日、法整備を求める約3万9000筆の署名を携え、国会内の各党控室を回った。立民は安住淳国対委員長らが署名を受け取り、「もう一押しだ。全力でやりたい」と表明。一方、与党は職員が応対するにとどまった。
 法整備を巡っては、立民が自民に実務者協議の提案を拒否され、児童虐待防止法改正案を衆院に単独で提出した経緯がある。加害者の範囲を「保護者」から「地位に基づく影響力を有する者」に拡大し、被害に気付いた第三者に警察への通報義務を課す内容だ。
 与党は、立民による協議の呼び掛けに今も応じていない。自民幹部は「野党主導の議論には乗りづらい」と指摘。公明は2日、政府に緊急提言を提出したが、関係省庁連絡会議設立の要望にとどまり、法整備には触れなかった。石井啓一幹事長は同日の記者会見で「現行法の下で対応が可能だ」と語った。
 野党各党にも温度差がある。共産党の吉良佳子参院議員は橋田氏の要請に「力を合わせたい」と約束。しかし、同様に署名を受け取った日本維新の会からは「勇み足になれば逆に悪い影響が広がる」(馬場伸幸代表)として、拙速な議論は避けるべきだとの声が漏れる。
 要請を終えた橋田氏は記者団に「法改正されれば未来の子どもたちを守ることができる。この国会の期間に成立させてほしい」と訴えた。 
[時事通信社]

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