2023-07-14 14:49TOPICS

分断続くG20=協調模索、識者に聞く(1)

インタビューに答える古沢満宏元財務官=6日、東京都千代田区
インタビューに答える古沢満宏元財務官=6日、東京都千代田区

 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が17、18両日にインド西部のガンディナガルで開かれる。ロシアによるウクライナ侵攻以降、全会一致が原則の共同声明は4月の前回会合まで5回続けて採択が見送られた。参加国間の分断が深まる中、政策面で協調を取り戻せるのか、元財務官で三井住友銀行国際金融研究所の古沢満宏理事長と、双日総合研究所の吉崎達彦チーフエコノミストに聞いた。
 

 ◇「侵略でも議論」に意義=古沢満宏元財務官の話
 ―20カ国・地域(G20)の意義は薄れているか。
 ロシアによる侵略のさなかでも世界経済などの問題を議論できる有効なフォーラムだ。意義はある。近年は合意が難しくなってきており、合意形成の場としては、先進7カ国(G7)が存在価値を高めてきた。だから、共同声明を出せないG20はだめだという議論があるが、そうではない。議長総括が出る可能性はある。
 ―ロシアと議長国インドの距離感は影響するか。
 G20の中でウクライナ侵略に反対する多数派は非難や制裁の継続を主張する一方、ロシアは反対する。ロシアと距離感が近いインドといえども難しいかもしれないが、「グローバルサウス」の盟主として努力はしていくはずだ。
 ―世界経済の見通しは。
 下方リスクが大きい。エネルギー価格はピークアウトしたが、食料価格は依然として高い状況にある。途上国、先進国ともにコストが上昇すれば経済の減速につながる。
 ―為替については。
 昨年はドルの独歩高だったが、米国は利上げの天井が見えてきた。経済は年後半に減速してくるだろう。だが、一方的に円高・ドル安に向かうかというと、日米の金利差があり、貿易収支もまだ赤字が続いているため、そうはならないのではないか。 

インタビューに答える古沢満宏元財務官=6日、東京都千代田区
インタビューに答える古沢満宏元財務官=6日、東京都千代田区

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