3メガ銀、生成AI活用に本腰=みずほは今月開始、生産性向上へ
文書や画像を自動で作成する生成人工知能(AI)の活用に向け、3メガバンクが本腰を入れている。みずほフィナンシャルグループ(FG)は今月中旬、海外と証券を除く約4万5000人のグループ社員が生成AIの使用を始める。業務効率化の大幅な進展などに期待が高まる一方、情報漏えい対策など安全面での対応が求められる。
活用例として、メールのひな型や融資の際の稟議(りんぎ)書、契約書の作成支援、事務手続きの照会などを想定している。中長期的にはシステム開発やプログラミング、コールセンター業務の自動化への活用も視野に入る。
生成AIにより業務効率化が進めば、社員はコンサルティング業務など「人間ならでは」の仕事に注力できるようになる。みずほFGでデジタル戦略を主導する梅宮真副社長は「生成AI活用の流れは止まらない。大きくビジネスの在り方を変えるだろう」との見方を示す。
三菱UFJフィナンシャル・グループは今年夏をめどに活用を始め、年内には独自で構築したAIを導入する準備も進めている。三井住友銀行は業務を支援するAI「SMBC―GPT」の整備のため、約600人の社員を対象に実証実験を4月に開始するなど、3メガバンクとも着々と準備を進めている。
ただ、金融機関には顧客情報の厳格な管理が求められる。当面は安全面への対策を講じながら利用可能性を探ることになりそうだ。
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