55年前、名前刻んだ快走=「10秒の壁」突破の故ハインズ氏―陸上
陸上男子100メートルで史上初めて9秒台をマークしたジム・ハインズ氏(米国)が、3日に亡くなった。
スポーツの世界で、時に人類の可能性を象徴する種目と位置付けられる陸上男子100メートル。55年前に史上初めて10秒の壁を破る栄誉に浴したのがハインズ氏だった。2017年に桐生祥秀(日本生命、当時東洋大)が日本人初の9秒台を記録した際、49年前の同氏の快挙に光が当たったこともあった。
1968年6月の全米選手権でハインズ氏が9秒9を手動計時でマークした際、電動では10秒03。当時は電動よりも一般的に速いタイムが出る手動計時も公式記録として認められており、初めて9秒台で走った選手として歴史に名を刻むことになった。もっとも、同年10月のメキシコ五輪では電動でも初めて大台クリアとなる9秒95を記録。高地で空気抵抗が少なくタイムが出やすい条件だったとはいえ、この世界記録はその後15年も更新されなかった。いかにハイレベルな走りだったかを示している。
男子100メートルの世界記録は83年にカルビン・スミス(米国)が9秒93に更新した後、カール・ルイス(米国)が初めて9秒8台で走破。現在はウサイン・ボルト(ジャマイカ)が09年にマークした9秒58まで短縮されている。一方、9秒台で走った選手はハインズ氏の快走から半世紀以上が経過しても世界でまだ170人程度。多くのスプリンターにとって、10秒の壁はなお高い存在であり続けている。(時事)
[時事通信社]
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