2023-06-03 17:17

北朝鮮ミサイル情報、即時共有へ=年末までに本格稼働―日米韓防衛相

 【シンガポール時事】浜田靖一防衛相は3日(日本時間同)、米国のオースティン国防長官、韓国の李鐘燮国防相とシンガポールで会談した。北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射を受けた対処力向上を協議。ミサイルの探知・追尾に関する情報を、米国経由で3カ国が即時共有する仕組みについて、数カ月以内に初期的な運用を始め、年末までに本格稼働させる方針を確認した。
 会談後、浜田氏は記者団に「この取り組みはミサイルの脅威を探知、評価する能力を向上させるものだ」と強調した。 
 同盟関係にある日米、米韓はそれぞれレーダーシステムを即時共有しているが、日韓は事後共有にとどまっているという。
 即時共有の方針は、昨年11月の日米韓首脳会談で一致。3カ国は今年4月の防衛当局者会合で、日米韓情報共有協定(TISA)の法的枠組みを活用することを確認した。
 会談後に発表した共同声明は、北朝鮮による5月31日の「軍事偵察衛星」打ち上げを非難。今後、3カ国のミサイル防衛訓練などの定例化を打ち出した。
 台湾海峡の平和と安定の重要性にも言及。中国の強引な海洋進出を念頭に「国際法に一致しない活動」への懸念を盛り込んだ。
 米国の「核の傘」提供を含む拡大抑止に関しては「核を含むあらゆる能力に裏打ちされた日本、韓国への確固たる同盟のコミットメント(関与)」を明記した。

 
 ◇日米韓防衛相会談のポイント
 一、北朝鮮ミサイル情報を年末までに即時共有
 一、数カ月以内に初期的運用を開始
 一、北朝鮮の「軍事偵察衛星」発射を非難
 一、台湾海峡の平和と安定は重要
 一、米国は日韓両国に拡大抑止を提供
[時事通信社]

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