2023-06-01 20:01

近ツー親会社、過大請求14億円=売上高減額、特別損失9億円―23年3月期

 近畿日本ツーリストを傘下に持つKNT―CTホールディングスは1日、新型コロナウイルスのワクチン接種などに関する受託業務の過大請求額が現時点で約14億7000万円に上っていると発表した。同社は同日発表した2023年3月期連結決算の売上高から過大請求額を減額。調査費用などとして9億円の特別損失も計上した。
 過大請求額は、当初「最大約16億円」と説明していた。純損益は、旅行需要回復や各種受託業務増加で117億円の黒字(前期は57億円の赤字)に転換した。黒字は4年ぶり。
 過大請求を巡っては大阪府警などが1日、詐欺容疑で近畿日本ツーリストの支店などを家宅捜索した。KNT―CTの米田昭正社長は同日、東京都内で開いた決算記者会見で謝罪し、「組織風土の改革を通じ信用回復に全力を尽くす」と強調した。
 24年3月期は、売上高が前期比1.6%減の2482億円、純利益は74.6%減の30億円と予想する。自治体からの受注業務が見込めず、修学旅行なども大幅減となる見通しで、米田氏は「(過大請求の)影響は多大だ」と語った。 
[時事通信社]

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