2023-06-01 18:19

緊急事態条項で論点整理を=自民提案に立民慎重―衆院憲法審

 自民党は1日の衆院憲法審査会で、議員任期延長をはじめとする緊急事態条項の創設について総括的な論点整理を行うことを提案した。会期末が近づく中、改憲に向けた議論を進展させることが狙いだ。
 衆院法制局は昨年12月、緊急事態条項創設に関する各会派の立場をまとめた論点整理を示した。自民党の新藤義孝氏はその後の議論も踏まえ、改めて論点整理を行いたい考え。1日の審査会では「有事においても国会機能を維持するため、議論を煮詰める必要が深まった」と強調した。
 立憲民主党の中川正春氏は「参院(憲法審)の論点も合わせて整理することが必要だ」と慎重な立場。国民民主党の玉木雄一郎代表は「審査会としての考えをまとめるべきだ」と賛同した。審査会後に国会内で記者団に語った。 
 審査会で、立民の中川氏は緊急事態条項について「通常の統治機構を超えて権力を集中させ、緊急事態に対応する権能を明記する必要はない」と否定的な見解を示した。
 これに対し、日本維新の会の岩谷良平氏は「一刻も早く憲法を改正して緊急事態条項を創設すべきだ」と唱え、公明党の浜地雅一氏は「いかなる事態にも万全を期すための制度設計をしなければならない」と述べた。
[時事通信社]

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