拳銃「持つべきだった」と識者=県警「急を要した」―長野4人殺害
長野県中野市で4人が殺害された事件で、銃撃されるなどして死亡した池内卓夫警部(61)=2階級特進=と玉井良樹警視(46)=同=は現場に駆け付けた際、拳銃を所持していなかった。県警は「急を要し、やむを得なかった」と説明するが、識者は「銃を持たない市民の負託に応えていない。出動段階で持つべきだった」と指摘する。
県警によると、2人は5月25日午後4時25分ごろ、「男がサバイバルナイフで女性を刺した」との110番を受け、所属する中野署から制服姿でパトカーに乗り急行した。約10分後に現場に到着したが、青木政憲容疑者(31)に運転席側から発砲され、玉井警視は車外に出たところをナイフで襲われて致命傷を負った。
国家公安委員会規則は、警察官が制服を着て勤務する際は原則として拳銃を携帯すると規定。室内勤務や交通取り締まり時などを例外として挙げているが、今回は当てはまらないとみられる。
県警は「通報内容から急を要し、やむを得ず拳銃を所持せず現場に向かったと思われる。当時の状況下では最善を尽くした」との見解を示す。
これに対し、ジャーナリストの大谷昭宏氏は「市民は警察官が拳銃を持っているはずだと考えている。出動段階で持つべきだった」と指摘。銃撃自体を防ぐのは難しかったとした上で、「車外に出た警察官は発砲できた可能性がある。制圧できれば立てこもりまで発展しなかったかもしれない」と述べ、検証が必要だと訴えた。
[時事通信社]
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