公明、関西6選挙区の擁立発表=維新に先手、衆院選駆け引き
公明党は31日の中央幹事会で、次期衆院選に向け、大阪府と兵庫県の6選挙区を含む七つの小選挙区の公認候補を決めた。いずれも同党が現在議席を占める。勢いのある日本維新の会が対抗馬擁立に意欲を示す中、先手を打った形。今後、維新と水面下で交渉し、妥協点を探ることを視野に入れているとみられる。
公認したのは大阪3、5、6、16区、兵庫2、8区と北海道10区。このうち大阪16区は現職の北側一雄副代表に代わり、山本香苗参院議員を公認した。他の6人は現職。
関西の6選挙区で、維新は看板政策「大阪都構想」に公明が協力するのと引き換えに、独自候補擁立を見送ってきた。ただ、4月の大阪市議選で過半数を制したことを受け、公明との関係を「リセット」すると宣言。維新の地元組織内では全6区での擁立論が強まっている。
公明党は大阪を中心に「常勝関西」と呼ばれる強い組織力を誇ってきたが、その勢いには陰りが見える。維新との対決になれば、「勝ち目はない」(関係者)との見方が大勢で、交渉による選挙区調整で対決回避を求める意見が出ている。
石井啓一幹事長は31日の記者会見で、維新との交渉について、「可能性は否定しない」と述べた。一方、維新の藤田文武幹事長は会見で「話はしましょうというスタンスだ」と交渉に応じる構えだが、「(選挙区調整には)相当な大義名分が必要だ」とも語った。
公明は自民党との衆院選協力について、東京での解消を決めた。これを受け、公明内では「東京で維新候補を支援すれば、交渉材料になるかもしれない」(関係者)との声も出ている。これに対し、維新側からは「そういうことは全く考えていない」(馬場伸幸代表)と否定的な意見が上がっている。
◇公明党の衆院選公認候補
公明党が31日に発表した次期衆院選小選挙区の公認候補は次の通り。(敬称略、現=現職、新=新人)
北海道10区 稲津久=現▽大阪3区 佐藤茂樹=現▽大阪5区 国重徹=現▽大阪6区 伊佐進一=現▽大阪16区 山本香苗=新▽兵庫2区 赤羽一嘉=現▽兵庫8区 中野洋昌=現
[時事通信社]
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