2023-05-27 18:24

ウクライナ総司令官「領土取り戻す時」=反転攻勢を宣言か

 ウクライナ軍のザルジニー総司令官は27日、通信アプリ「テレグラム」に、「われわれのものを取り戻す時が来た」とのメッセージと共に、ロシア軍との戦闘に臨むウクライナ軍の映像を投稿した。ロシアに占領された領土を奪還するための大規模な反転攻勢の開始を宣言した可能性がある。
 反転攻勢の時期を巡っては、ウクライナ政府内部や専門家の間でも見解が分かれている。ウクライナのポドリャク大統領府顧問は25日、イタリアの公共放送RAIのインタビューで、大規模な反転攻勢は「既に始まっている」と発言。ただ、軍トップが表明したのは今回が初めてとみられる。
 約1分間の映像では、部隊指揮官と整列した兵士らが「断固たる反撃にご加護を」「神聖なる勝利を」などと声を上げ、戦闘に向かう様子が映されている。フェイスブックにも投稿され、「ウクライナ軍に対する国際支援の一環として、侵略者からのウクライナ解放にささげる壮観な動画が公開された」とのメッセージが添えられた。
 一方、ウクライナ国防省の情報本部は「ロシアが(占拠するウクライナ南部の)ザポロジエ原発の事故を偽装する準備をしている」との情報を公表した。「敷地を自ら攻撃し、放射性物質が漏えいしたと発表することを計画している」といい、国際機関による調査を名目にウクライナの反転攻勢を阻止する狙いだと主張している。
 ロシアは26日、ウクライナ全土でミサイルと無人機による大規模な攻撃を行った。東部ドニプロでは診療所や動物病院にミサイルが着弾し、少なくとも2人が死亡、子どもを含む30人以上が負傷。ウクライナのゼレンスキー大統領は「吐き気のする連中だ」と非難した。 
[時事通信社]

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