男が猟銃発砲、警官ら3人死亡=迷彩服姿、民家立てこもり―負傷1人は容体不明、女性2人保護・長野県中野市
25日午後4時25分ごろ、長野県中野市江部で、「男が女性を刺した」と近隣住民から110番があった。県警によると、警察官が駆け付けたところ、男は猟銃を発砲。男女計4人が負傷し、うち女性と男性警察官2人の計3人が搬送先の病院で死亡し、残る1人の容体は不明という。男は迷彩服姿で、自宅とみられる民家に立てこもった。目撃した近隣住民によると、男はこの家に住む農業の30代という。
現場周辺では同日夜も断続的に発砲音が鳴り響き、県警は近隣住民に屋内避難を呼び掛けるとともに、周辺の立ち入りを規制。機動隊などを現場に派遣し、男の説得を続けているとみられ、26日未明にかけて民家から女性2人が相次ぎ逃げ出し、警察官に保護された。
県警によると、死亡が確認されたのは、中野署地域課自動車警ら班の玉井良樹警部補(46)と池内卓夫巡査部長(61)、40~50代の女性。他にも近隣住民とみられる男性1人も負傷しているが、搬送できていないという。
県警や地元消防によると、死亡した女性は、男が立てこもっている民家の北東約600メートル付近で刺された。玉井警部補と池内巡査部長は通報を受けて駆け付け、猟銃を所持した男を発見したが、銃撃されたとみられる。立てこもった後も発砲を続けたもようで、刃物も所持している可能性がある。
男は上下とも迷彩服姿で、迷彩柄の帽子、サングラス、マスクを着用していた。立てこもった民家は、男の父親で市会議長の青木正道さん方。逃げ出した女性の一人は男の母親で、25日午後8時35分ごろ保護され、もう一人の女性も26日午前0時10分ごろ救助された。青木さんは無事が確認されている。
近隣住民によると、男は猟銃免許を持ち、猟犬を連れて姿を見せた際、警察官から「銃を下ろしてください」などと説得されたが応じなかったという。
現場は長野電鉄信州中野駅の西約1.5キロ。周辺は半径300メートルにわたって立ち入りが規制されるなどし、県警や中野市は近隣住民に屋内から出ないよう呼び掛けた。
◇銃を使用した最近の主な立てこもり事件
2003年 6月 東京都板橋区のアパート一室に散弾銃を持った男が立てこもり、突入した警察官2人が撃たれ重傷
06年11月 熊本県城南町(現熊本市南区)の作業所で男が散弾銃を発砲して立てこもり、元妻や警察官ら6人が撃たれ重軽傷
07年 5月 愛知県長久手町(現長久手市)で元暴力団組員の男が元妻を人質に自宅に立てこもり、拳銃を発砲して特殊部隊SAT隊員含む警察官ら4人が死傷
16年 8月 和歌山市の建設会社で男が拳銃を発砲し、従業員4人が死傷。男はアパート一室に立てこもって自殺
22年 1月 埼玉県ふじみ野市の民家で散弾銃を持った男が男性医師を人質に立てこもり、医師ら2人が死傷
[時事通信社]
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