トラックからマラソン連戦へ=加世田、実力証明の好走
4日に宮崎県で行われた陸上のゴールデンゲームズinのべおかで、女子1万メートルは加世田梨花(ダイハツ)が31分49秒56で優勝した。8月の世界選手権(ブダペスト)のマラソン代表で、10月には2024年パリ五輪代表選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)も控える。24歳のスピードランナーは、トラックでの好走を勝負のマラソン2連戦につなげようとしている。
名城大在学時は全日本大学女子駅伝で4年続けて最長区間の5区を走り、4連覇に貢献。2度目のフルマラソンとなった昨年9月のベルリンで2時間21分55秒の好記録をマークし、MGCの出場権を獲得した。ゴールデンゲームズには、スピード強化の一環で出場した。
世界選手権の参加標準記録を既に突破していた広中璃梨佳(日本郵政グループ)は本調子でなく、早々に先頭集団から脱落。加世田は昨夏の世界選手権代表の五島莉乃(資生堂)を7000メートル付近から徐々に引き離した。自己ベストには10秒ほど届かなかったが、実力を証明。「苦しい後半で、マラソンを意識して粘る走りができた」
世界選手権からMGCの間隔は約1カ月半。所属先の山中美和子監督はMGCに絞るよう提案したが、本人は熟考の末に両大会とも出場することを選んだ。入賞を目標に掲げ、「ケニア、エチオピア勢に果敢に挑戦したい」と意気込む。
6月上旬の日本選手権は5000メートルに出場予定。さらにスピードを磨き、マラソンの準備に入る。「『世界選手権に出たからMGCは駄目でした』は理由にならない。どちらもベストのコンディションで臨めるように全力で頑張りたい」。大舞台での経験を生かし、五輪切符をつかみ取る覚悟だ。
[時事通信社]
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